「せーんぱいっ、いってきますのキスはっ?」

「はいっ」

「じゃあ、今日も一日頑張ります!手繋いでいきましょ」

「うんっ」

私、乙葉愛。
悠先輩は、事故に遭って留年したから一緒の学年なの。
しかも、この学校は訳あって男女2人部屋。
だから、もともと付き合っていた私たちには嬉しすぎる条件〜っ!
この学校には推薦で入ったから正直試験やってなーい。
ラッキー。
でも、最近悩みがあってー…

「愛!危ないよ!」

グッ

「ありがと、先輩。」

「どうしたの、朝からニヤニヤして。」

「えー?先輩のこと考えてたんですよ〜」

「んー。俺のこと考えるのもいいけど壁にぶつからないでね。」

「りょーかいです、気をつけます」

それは…

「先輩、今日も下駄箱にラブレター入ってますかね?」

それは…

「あー、なんか朝はメール来てた。知らない人から。」

先輩がモテすぎちゃうこと。

「えーっ!うそっ!!絶対に他の女の子にかたむかないでくださいね!!」

「必死になって可愛いなぁ〜」

だって、だって、最近女子の間で話題No. 1なんだもん。
私が不釣り合いって。
そりゃあ、わかるよ自分でも。
でも、努力してるんだから、あなたには関係ないよって話。

「先輩、今日も一緒にご飯食べましょうね!それと帰りも一緒にー…」

「わかってるよ、俺を取られたくないんでしょ、もう可愛いなぁ〜」

そんな、先輩軽い感じだけど、私必死なんだよ。
いつも呼び出されて、こっちの身になってくれよーっ!