俺の考えたことは、こうだ。

家族を怪盗によって奪われたなら、皮肉をたっぷり込めて俺達が怪盗となって奪い返してやろう。

…というもの。

だって、怪盗が怪盗に獲物を取られるなんて一生の恥だろうからな?

〈つまり、今から俺等は怪盗専門の"怪盗"になる。〉

「ふふふ、アクの割には冴えてるじゃん!」 

「割にはってなんだよ。てか、目的が決まったら……って!?」

そうやって目的について喋ろうとしたとき、背後の扉が突然バーンッ!と開かれた。

(なんだ…?)

そこには、息を切らして仁王立ちしている担任の先生。

(…あ、存在忘れてた。)

それから俺達が勝手な行動をして怒られたのは言うまでも無い。