「俺達はこのR.Nを追っている。」

サッとあの日のカードを見せる。

満月に照らされたソレは、ホログラムがキラキラと相変わらず憎らしく輝いている。

「…そのサイン。私、知っているわ。」

「えっ!?どういう_。」

バサッ…

冒険を共にしたであろう、ボロボロのローブをライ姉さんは脱ぎ捨てる。

(サインって、このR.Nという文字をか?)

疑問は、すぐに解決した。

「「…えっ!」」

腕のあたりに、サインがあるのだ。

「何かと思ったけど、盗ませて頂きました。って示すためだったのね。」

美しく桜のように微笑するライ姉さんの目は、笑ってなどいない。

「やってくれるわね、怪盗R.N。」

「なぁ、ファメ。この文字解析出来るか?」

俺が頼み事をすると、小馬鹿にしたようにファメは笑う。

「俺を誰だと思ってんの?やってやろうじゃん♪」