カフェとライター





「会いたくないと言うわけではないんですけど…」

「けど?」






「合わせる顔がないと言うか…どんな顔してあったらいいのかわからなくて」


気まずいと言うのがあっているのかもしれない。高校の時と変わらない。結局、逃げてしまう。




帰りの車の中で、そっとスマホを開く。着信履歴にある、戒李くんの名前。



不規則な生活をしているのは知っている。

だけどその中でも、比較的常識的な時間に着信は入っていて。


…一回も出れたことはないんだけれど。京都から戻って、撮られたことがわかった後。



そして実際に燃えた後。

連絡してきてくれたけど、意図的に出ないことを察したのか3回ほどで着信はこなくなった。


≪大丈夫?≫逃げて隠れてこうして沈黙を貫ける私よりも、はるかに大変だろうに。心配してくれていたのだろう。



一言のメッセージ。

悩みながら、大丈夫だということ、普通ならできない経験をいっぱいさせてもらえた事の感謝を送った。


本当は、戒李くんも大丈夫なのか、仕事に支障がないか、嫌な思いしていないか、聞きたいことはあったけれど。