瞳の中で好きって言って

「梨菜ちゃん、やっぱりトレードしよう。
 あんなひどいこと言うやつと一緒にいる必要ない」
「……」
秋元君の言うとおりなのは分かっている。
でも、まだ気持ちの整理がつかなかった。
「辛いよね…」
そう言うと、秋元君は後ろから私を抱きしめた。
「大丈夫。俺がめちゃくちゃ大事にするから。幸せにするから」

違う…。
この前杉崎君に抱きしめられたときは、痛いくらいにドキドキしたのに。
秋元君に抱きしめられても、何も感じない…。

でも。
もう杉崎君とは無理なのだから、気持ちを切り替えないと…。
「ありがとう…」


その後秋元君と話し合い、今回の課題の評価は関係なしに、
課題最終日にペアのトレードを申し込もうという結論になった。
秋元君のペアの堂本さんは、了承してくれているらしい。

気持ちが落ち着いた頃、顔が映らないようプールサイドにたたずむ後ろ姿を
課題用に撮影してもらった。