瞳の中で好きって言って

「梨菜の顔見ると、気分悪くなるっていうか」

……っ!!

「はぁー?お前何様だよ!確かにカッコいいけどそんなことよく言えるな!」
「いやそういう意味じゃなくって…」

耳に入ったのはそこまでだった。
耐え切れず走り出し、気付いたらプールサイドまで辿り着いていた。

「梨菜ちゃん!」
走って追いかけてきた秋元君の声でハッとする。
「大丈夫?さっきの…」
「ぜ、全然大丈夫!だって、私の顔見たくないのは分かってたことだし!」

嘘。
大丈夫なわけない。

顔を見ると気分が悪くなるなんて…
ストレートに「嫌い」と言われた方がまだマシかもしれない。

涙があふれてくる。
今まで頑張ってきたつもりだけど、もうこれ以上は頑張れる気がしなかった。