瞳の中で好きって言って

私は……いつの間にか、杉崎君のことを好きになっていたんだ。
「デステニーで選ばれた結婚相手だから」ではなく、「杉崎君のことが好きだから」、
日に日に私のことを見てほしい気持ちが強まって、あんな風に詰め寄ってしまった…。

杉崎君のことが好きだから、トレードなんてしないでこのまま一緒にいたい。
杉崎君のことが好きだから、彼のためにはトレードした方が良いのかもしれない。

どちらも本音。
好きだという気持ちを自覚して、彼を想えば想うほどに正解が分からなかった。



翌日から、学校中がペアの写真の撮り合いっこで大盛り上がりだった。
照れながらも、なんだかんだでみんな楽しんでいる様子。
私が杉崎君を撮影する時は、とりあえずプライベート感でも出してみようと部屋にした。

一方、私自身はひと気のないところでこっそりと秋元君に撮ってもらっていた。
1日目、屋上。
2日目、空き教室。
3日目、体育館裏。
どんな表情をすればいいのかわからないから、大体は周りの景色なんかを見ている。


「梨菜ちゃん、今日はどこで撮る?」
「うーん、どうしようかなぁ」
撮影場所を探すだけで、なかなか大変だ。