瞳の中で好きって言って

この学校ならではの特殊な行事…
ペアでの遊園地デートも楽しめたし(お化け屋敷を怖がる杉崎君が可愛かった)、
ミッションをこなしながらの山登りはより一層絆が深まった気がする。
この調子でいけば、本当に結婚まで辿り着けるかもしれない…そう期待が膨らんでいた。

「ねーねー梨菜ちゃーん」
「?」
日直の仕事でクラスのごみを運んでいる途中、秋元君に声をかけれらた。
「前から気になってたんだけど、杉崎って梨菜ちゃんと目合わせないよね?」
「…っ!」
「図星でしょ。なんでなの?」
「いや、それは…えっと…」
「梨菜ちゃん、こーんな可愛いのに。いつも不思議だなーと思ってて」
相変わらず、さらっと恥ずかしいセリフが言える人だ。
「梨菜ちゃん以外の女子の顔は普通に見てるしさ。ひどくない?」
「ち、違うの。それには訳があって…」

『梨菜ちゃん以外の女子の顔は普通に見てる』―――――
その言葉が胸に刺さる。
それについてはもう気にしないと、自分で決めたはずなのに。

「訳って何?梨菜ちゃんはそれでいいの?」
「それは……」
痛いところを突かれ、言葉に詰まる。