「ねぇ…暗くて前見えないよ?」
怖くてか、若干声が震えているアイル。
そういえば、昔から暗いところがダメだったな…こいつ。
なら、ついて来なきゃいいのに…
だが、苦手だからって。
苦手だからって、いい加減しがみついてる手を離してほしいんだが…。
そう。俺たちは、今、暗闇の地の谷底を歩いている。
暗闇の地は、空気がじめじめとしていて、気持ち悪い。
…魔界に比べたらまだましだが。
「俺たちは見えるが?」
「悪魔は夜目が利いて良いね!でも、人間だってお昼は悪魔より見えるんだから!
(たぶん)」
何だ、嫌味か?
…別に悪魔に生まれたくて生まれたんじゃないんだが。
「痴話げんかはそれぐらいにしてさぁ…見てよ、これ」


