「そうだ、《あいつら》だ………要するにサンルド、お前は、その悪魔を殺るのは容易い…が、魔王に俺ら反対組織の事を気づかれてはまずい。…そう言いたいのだろう……?」


「…はい……。でも、何ですか…おねーちゃんのお祖父さまを殺したって……
それに、さっきから思ってたんですけど……なんでクロード様は、おねーちゃんと行動を共にしているんですか?あんなに人間嫌いをしていた貴方が………」


サンは腑に落ちない、といった表情をして、クロードを見やる。


「サン……。お前、お喋りはいい加減にしろと、何度言ったら……」


「っすみません……!!」


はっとして謝ると、サンはそのまま黙って俯いてしまう。


ねえ、何なの?と、聞いてみたが、クロードは聞く耳持たず。


なんだか、クロは私に秘密にしていることがまだあるらしい。


私が記憶を失っているからかも知れないけど…さっきの様子から、あれはどう見ても隠し事をしている。



(何か嫌だなぁ…隠し事だらけ。悪魔の世界には、私の知らない事ばかり。)