そこで俺は邪魔なやつらを倒して、アイルの気配を感じ取ろうと神経を研ぎ澄ましたその瞬間。
目の前の扉から、アイルが首だけ出して、きょろきょろと辺りを見渡した。
「アイル?」
するとアイルは勢い良く振り向き、怯えたような、びっくりしたような顔をした。
「アイル、お前どこに……」
「誰?」
俺が不思議に思い、聞こうとしたのをさえぎって、アイルの口から出てきた言葉は、予想もしなかった一言。
(誰って…)
忘れた…わけ、無いよな…
じゃあ、なんだ…?
するとアイルの体がふらっと揺れた。
俺が素早くアイルを支えると、アイルは気絶していた。


