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外には木、木、木。
やっぱり森の中だということが感じさせられる。


空はもう、少し赤みがかかっていて、もうすぐ日が暮れそう。


アイルは小屋から続く小道を歩きながら考え事をしていた。



(私……何を忘れちゃったの?)



アイルはあれから30分ほど同じことばかり考えていた。

しかし、いくら考えても答えは見つからない。


(一番大切なもの…)


もぞっ



「ほえ!?」


(な、何!?)



アイルのポケットがもぞもぞと、動いている。


ぴょこっ


「きゅうん」



突然、ポケットから細長いモノが出てきた。