「だいじょーぶ!すぐ終わるから♪」


アイルは自身満々に言うと、目を瞑り、呪文を唱え始めた。

アイルは、〔あの日〕から、クロードに魔法を教えてもらっていたのだ。


(…~小さくなれ!~)


アイルの体から、青白い光がほとばしり、ルーゼの体がその光にまとわれて、見えなくなる。


アイルが目を開けると、その光は消え、ルーゼは視界にいなかった。


「あれ?ルーゼ!?」


(ルーゼ、どこ!?…呪文間違えた?)


アイルはきょろきょろと辺りを見渡すが、ルーゼはどこにも見当たらない。


(もしかして、姿を消す呪文唱えちゃったのかな?)


アイルがふと、視線を下に向けると…


「あ!!」


そこには、鉛筆くらいの長さの、小さくて、緑と紫のヘビが…