私はおじいちゃんに言われたとおり逃げようとしたが、恐怖でか足が動かない。


そのうちにも男たちは目にも止まらぬ速さでおじいちゃんのもとへ駆け、何処に所持していたのか、手にギラリと黒光りする剣を握ってそのままおじいちゃんを。。。



刺した。


「お…じい、ちゃん?」


顔を上げ、男たちがいた場所に目をやる。


しかし、もう誰もいない。



何だったの…?


今起きていることを理解するのに、まだ幼かった私には、とても時間がかかった。


「おじいちゃん?起きてよ……!ねえ!!」


剣は胸に深々と刺さっていて、傷口からはとめどなく血が流れ出ていた。


いくら揺すっても、おじいちゃんは起きない。

瞼は固く閉ざされ、ピクリとも動かない。


「だれかっ怪我してるの!!助けて…!」



私は大人を呼ぼうと、村に向かって走り出した。

森の中はとても複雑で、度々木の根に引っかかり、転びそうになったり。