「!?…あ」

「きずかなかったの!?…はあ。今日はご飯抜きね…」

「……。悪い」


まあ、悪魔はご飯を食べなくても生きていけるのだが。
ただ単に、うまいから、食べているらしい。


それよりも、クロがボーっとしているのは結構珍しい。と言うか、この六年間、見たことが無い。


(何かあったのかな?クロはいつも一人で解決しようとするから…)


「どうしたの?何かあった?」


「もう準備始めたほうがいいんじゃないのか?女の子とやらは、ずいぶん準備に時間がかかるらしいし…?」


「話しそらすなぁっ」


しかし、クロードは聞こえなかったフリを決め込んだ。


(絶対聞こえてる…)


「じゃあねっ準備終わったら寝るから、起こしに来てね」


アイルはやけになって、部屋に戻った。


バンッ


アイルはドアを乱暴に閉めると、自分の部屋に閉じこもった。


「あーぁ…。」


クロードはさっき閉められたドアを見つめた。


「ドア痛そ…」











〔ええっ!そこなの!?  byエミ〕