私にはもう、朝は来ない。

 私達は少し歩いたとはいえ、まだ家の前だった。おそらく今、車が来たら間違いなく轢かれだろう。

「あのさ、想。ちょっと思ったことがあるんだけど言ってもいい?」

私はつま先の汚れたスニーカーを見つめる。

「いいよ。多分、俺も同じこと考えてる」

「今すごく気まずい」

「同じだったわ」

さすが幼馴染。だと、想も思っているはず。

「あー、腹減った。流花は何が食べたい?」

想は「気まずくなるとなんか、腹減る」と言いながら、ポケットに手を入れた。