私にはもう、朝は来ない。

夕ご飯の材料を買いに行こうとスマホと財布をトートバッグに入れようとしたときだった。

バッグの中でスマホが鳴いた。鳴き声の正体は想からの着信だった。

 電話の内容は想が親から流花が一人で留守番をしていることを聞いたとのことだった。

『うちの親も今日帰って来るの遅いから流花がまだ夕ご飯食べにいかない?なんか姉ちゃんが一緒に行ってこいってうるさくて』

 お母さんがきっと話したのだろう。今回の出張はいつもより長いため、心配で何かあったときのために伝えたのだろう。
小さい頃によく遊んでもらったことを思い出した。懐かしい。

「そうだったんだ。私もまだだから一緒に食べに行こ」

『わかった。じゃあ今から迎えに行くから。そろそろ切る』

「ありがと。家の前で待ってる」