私にはもう、朝は来ない。

この幸せな時間がずっと続けばいいと、私は心から願った。

 けれど、現実はそう甘くない。

 私の欲望によって、自分のまわりの人達の人生を狂わせてしまったのだ。 

 私の欲望によって、繭を殺してしまったのだ。

 あの時に、私が繭の手を掴んでいれば未来はもっと明るい方向に進んでいたのだろうか。繭とたくさん過ごす事が出来たのだろうか。

 脳内は後悔の感情に染められていた。  

 そして、こんな私が想の隣で歩いていてもいいのだろうか。 

 その時、私のお腹の底から黒い何かが、渦巻いている感覚に襲われた。

そして、私の中の黒い何かがブワッと溢れ出したような気がした。

何だろう。これは。

不思議で、なんだか怖かった。

そしてなんだか恐ろしかった。