私にはもう、朝は来ない。

「一命は取り留めたけれど……あと何日持つか分からないって……」

「そう、ですか……」

繭は死んでしまうんだ。

繭の母親の言葉が現実を知らせた。



翌日、繭が居る病室に行くと身体中からたくさんの線を繋いだ繭がベットの上で窓の外を見ていた。

「繭。入るね」

短くドアに向かって話しかけると、「入ってと」短く返事が返ってきた。