私にはもう、朝は来ない。

そう言って私を抱きしめるお母さんは私の肩を濡らしていた。

「私は大丈夫だよ。でも、繭が……」

「そうよね。大丈夫よ、繭ちゃんなら助かるはずだから……」

そんな根拠のないことを言うお母さんはきっと私を元気づけたかったのだろう。

私が繭に手を伸ばすのを辞めた事を知らずに。

診察室から出てきた繭の両親は涙を流していた。

父親の方はソファーに腰を下ろして静かに肩を震わせていた。