私にはもう、朝は来ない。

私に頭を下げてもどうにもならないのに。

私は目の前にいる男の『救急車』、『警察』などの言葉を聞いて今更だが、親友が死んでいるかもしれないのにも関わらず、救急車すら呼ばなかったことに気が付いた。

目の前で親友が倒れているのを見ながら、私と繭の絆はそんなものだったのだと感じた。

それから数分後、救急車のサイレンと共にパトカーのサイレンも遠くから聞こえた。

私は繭を見捨てたのに捕まることは無いのだろうと心のどこかで思ってしまった。

何故なら私は親友を助けようとしたのに助けられ無かった、親友が目の前で事故にあったのを見た可哀想な被害者の1人なのだから。


「繭……?聞こえる?痛いよね。でも大丈夫だよ。もう救急車来るから」