私にはもう、朝は来ない。

太ももに落ちた涙は人間の血と人間の涙が混ざったことで生まれたとは思えないほど綺麗だった。

透明で綺麗な赤は白い日に照らされてキラキラと光を纏っていた。

「あ、君は……。君は倒れているポニーテールの子と同じ制服だから同級生の子かな?」

ポニーテールの子を指しているのはきっと繭のことだろう。

「…‥はい。そう、です」

「……そうだったのかい。俺の不注意でこんな事になってしまって……本当に申し訳ない。今警察と救急車を呼んでいるから……。お姉ちゃんはその、大丈夫かい……?」

そう言って顔を歪ませる30代前半ぐらいの男は私に頭を下げていた。