私にはもう、朝は来ない。

ドンッ

夢の中と同じあの鈍い音と共に鮮やかな赤色の血が私とその周りに飛び散った。

救えるはずの命を私は見捨てた。

私は16歳にして初めて殺人を犯した。

「わた、しは……繭を……人を殺したんだ」

いや、まだ繭が死んだとは限らない。けれど、繭はアスファルトに強く頭を打っていた。助かるかは時間の問題だった。

足がガクガクと震え、立っていることは出来ず、いつの間にか、膝には生ぬるい血が広がり、赤くなったアスファルトに膝を着いて崩れ落ちていた。

涙が伝ったあとの頬を撫でる冬の風は冷たく感じた。

短く折ったスカートから覗く太腿に、透き通った赤色の涙が落ちた。