私にはもう、朝は来ない。



帰りの会の終了のチャイムが校内に鳴り響くのを自分の席でぼんやりと聞いていると、後ろの席からあなたの声が聞こえた。

「流花、ぼうとしてないで帰ろうよ」

「あ、うん。想今日、ちょっと寄り道して行かない?」

小説とか、ドラマでは無いから起こらないはずだ。

けれど、夢の中の出来事が起きたら嫌だったから。

夢でもあんなことは起きて欲しくなかったから。

「ああ、いいんじゃない?ファミレスとかでご飯食べてく?」