「ほへぇ。ついに京留くんたちどちらかを選ばなきゃいけなくなったんだねっ!」


「しーっ! 夏波ちゃん声が大きいよ!」


「はっ、ごめんねっ! ビッグニュースすぎて! でも、ここ学校じゃないから大丈夫じゃない?」


「誰が聞いてるかわかんないし! ほら、わたしたちの学校の制服の子ちらほらいるし!」



今日は終業式。


式が終わったあと、夏波ちゃんと学校の近くのカフェへ。


話題はもちろん陽世くんと夜紘くんのこと。



「いや~、ほんとにどっちが叶琳ちゃんの運命の相手なんだろうね~」


「夏休み終わったら決めなきゃいけないなんて……どうしよう」


「うーん、叶琳ちゃんが一緒にいたいほうを選んだらいいんじゃないの~?」


「それができなくて悩んでるんです……」


「そっか~。どっちも魅力的な男の子だもんね~。相変わらず叶琳ちゃんにぞっこんみたいだし!」


ふたりとも変わらず、学校にいてもお構いなしでわたしに甘いことしてくるから。


わたしいつ女の子たちに呼び出されてもおかしくないんじゃ。