ちょっとずつ陽世くんの足音が遠ざかっていく。


少しして、完全に陽世くんがいなくなったところで。



「ぷはっ……」

やっと苦しさから解放。


「あんま声我慢できてなかったね」


「夜紘くんのせいだよ……!」

「感じやすい叶琳のせいじゃなくて?」


「うぅ、もう寿命が縮まったよぉ……!」


ほんとにあとちょっとでバレてたかも。


「夜紘くんのイジワル……っ」

「かわいー叶琳限定でね」


もしかしたら、勘のいい陽世くんなら気づいてた?


いや、まさか……ね?