「ちがっ……う」

「じゃあ、もっと声抑えて」

「っ……」


言ってることとやってること矛盾してる……っ。


弱いところばっかり攻めて、わざと誘うように声が出るような触れ方してくるもん……っ。



「さっき叶琳ちゃんの部屋ノックしたんだけど、返事がなかったんだよね」


「……ひとりで寝てんじゃない?」


「叶琳ちゃんの部屋ベッドないのに?」

は、早くこの会話おわって……!


「ソファで寝てるとか」


「ふーん、そっか。じゃあ、もう少し時間あけてみようかな」


このまま気づかずに立ち去って……!


少し沈黙が続いて、しばらくして陽世くんが口を開いた。


「ねぇ、夜紘」

「……ん? なに」


「お風呂出たら僕に教えてね。あんまり長く入ってるとのぼせちゃうよ」

「あー、はいはい」