「父さんが僕たち3人を一緒に呼び出すなんて、何事だろうね?」


「……どうせくだらないことでしょ」


「うぅ、わたしまで呼ばれるなんて、何かしたかな……」


3人で生活を始めて、早くも数ヶ月。


学園はもうすぐ夏休みに入る直前。


「意外と深刻な話だったりしてね」


ただいま絶賛心臓バクバク。


めったに来ることがない理事長室のソファで、陽世くんと夜紘くんのお父さん――理事長を待ってるところ。


何気にふたりのお父さんと会うのは、はじめて陽世くんと夜紘くんと会った日以来。



「やぁ、3人とも待たせてすまなかったね」


「父さん久しぶり。こうして3人呼び出すなんて何かあったの?」


「あぁ、ちょっと話があってな。どうだい、3人での生活は。叶琳さんは不自由なくやれているかな?」


「は、はい。なんとか」