夜紘くんらしいといえばらしいかも。


「まったりって、たとえば何するの?」


「んー……1日ベッドにいるとか」

「へ……?」


「ずっとキスして、余すことなく叶琳を愛すのもいいね」


「ふぇ!? そ、それはさすがに無理だよ!!」


「……なんで? 今日は俺とのデートなんだから、俺の言うこと聞くのがルールでしょ?」


「そんなルール知らないよ!!」

「だって俺がいま作ったし」


この通り、夜紘くんはとっても自由。



まさかほんとに1日ベッドで過ごすかと思いきや。


気まぐれ夜紘くんは、唐突に無理難題を言ってくる。


「叶琳が作ったお菓子食べたい」

「え……」


ほら、出ました。


どうして急にそんなことを。


「なんでそんなあからさまに嫌そうなの?」


「わたしお菓子作りとかまったくダメで」