死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。


「それで、私、見たんです。

新川くんがあの告白の大名所。
体育館裏に女子と二人でいたところを。
あなたでした。」


えっ…やばい。みんな勘違いしてるんだ…。



「あれ…ち、違うの!えっと」


自殺のことは、きっと言ってはいけない気がするので、
何でもぺちゃくちゃ喋る私は耐え、

嘘を考える。



「あ、あれね。落とし物しちゃって、爽玖くんが届けてくれたんだ!」


つ、通じただろうか。また少しオドオドしすぎた…。

恐る恐る顔をあげる。




「ふーん…。そうなんですね。」
 

少し怪しがる気持ちもあるんだろう。


「そ、それから結構仲良くなって…。」

 

「分かりました」


彼女は怪しがっているけど、納得してくれたらしい。


「ねぇ…爽玖くんってどんな感じなの…?」


そこで私ははっと気づいた。


「あ!!ごめん、掃除時間なんだった。また…教えてくれる?今聞きたいんだけど」


「はい。了解です!」


−キーンコーンカーンコーン−…


「あ…」

二人で「あ」と言い合う。