死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。




「あ、緑。やっといた」

先程のいぶきさんが階段を降りてきた。私はまだ犬が怖くて、階段にいる。


いぶきさん?私、爽玖くん、緑さん、いぶきさんという4人が揃ってしまった。

多分めっちゃ気まずいことになる。


私のネガティブ思考が頭をよぎるが、別にそんなことではなかった。




「あ、そういえば言ってなかったね。こちら、阪本 伊吹くん!!かっこいい名前だよねぇ」




かっこいいと、その異性の前で言ってしまうのか。私とは別次元に圧倒される。


「かっこいいとか言うな。ふつうだろ」

伊吹さんのツッコミが入る。

爽玖くんは伊吹さんとも初対面だし、変わらず犬を撫でていて、私は二人のやり取りを聞いていた。