死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。



理科室の先は、行き止まりだ。多分、犬もそこに…!!



「あ!いた!」

曲がり角を曲がると、尻尾が見えた。



白い私が想像していたよりも大型犬だ。


私は足が止まり動かない。怖くて。

というか、私は探す意味あったのだろうかというここにいる存在意義を忘れそうになる。



そこには、男子生徒と犬がいた。




そこには、またまた無表情で犬を撫でているあの人がいた。

帰ってはいなかったらしい。



「爽玖くん…」

私は彼の名前を呼ぶ。



「え?なに?知り合い?」

緑さんが私に聞いてくる。私は「ま、まあ」と返す。


緑さんは犬の方へ行き、爽玖くんと話している。

私も1足1足近寄ってみる。犬は今、緑さんと爽玖くんに触られているし……。



「あれ?夏菜さん」


私に気づき、爽玖くんと目が合う。


それと同時に、犬も私と目が合う。



「ワンッワンッワンッ」



いや、どんだけワンッワンッ鳴くの?