死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。



「あ?緑?何してんの」




その男の人は、3冊ほどの小説を持って、階段を登ってきていた。



「きゃっ」


緑さんは顔を赤くして、小さく驚いてる。


もしかしてあの男子が、緑さんの好きな人、?

落ち着いた黒髪に、黒く大きな目で、肌が白く、確かにイケメンな人だった。


私は交互に緑さんと男の人の方を見た。



「いぶきくん!」



「え、?お前帰ったんじゃ、?」

彼は驚きながら、緑さんを見つめる。


「また戻ってきた。犬が−」


そこで、緑さんは口を閉じた。



「?お前飼ってたんだよな」



私はジーっと緑さんを見つめる。



「えっと…な、何でもない。じゃあねまた後で!」

緑さんは手を振って、そのいぶきさんとやらの男子の隣を通り過ぎていった。

私も続く。