死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。


「えええ…。マジですか」

私は今あるこの現象に驚きを隠せない…。


「まじ…なのよ。でさ。お、大型犬なの。だから尚更怖くて−」


−階段の途中で、私の足が止まった。



「ん?夏菜ちゃん?」

今頃名前を呼んでくれたなと感じた。


止まっている。足が。震えている。


大型犬は、やばい。むり、だ。

小型犬も勿論無理だが、大型犬は、もっと無理。

それに、凶暴なんだとしたら、私は世界の破滅よりも怖いかもしれない。




「ご、ごめんなさい、無理かも」



「えええ!ここまできて!?お願い!!」



「うう……」

私が涙目になっていると、その人は現れた。