死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。


「−っていうのです」



「はぁぁ!?!??!?初耳すぎる………そうだったんだ…頑張ったんだね」


親からの虐待…いじめ……。
辛かったんだ。


私と全く違う世界を生きた人。

虐待やいじめ。そんなの違う世界だと思っていたのに、こんなに近くにいたなんて…


「でも。俺はその人に出会って、変わりました。すべてが」

爽玖くんは、少し頬が赤くなりながら話した。




「そっかぁー。その人は爽玖くんのヒーローなんだね」


ものすごく他人事みたいになってしまった。



「はい」

真っ直ぐな言葉。


私も、ヒーローのような人が助けてくれないかな。
そんなの無理か。
爽玖くんが幸運だっただけで、本当はヒーローなんか、いない。



「あのさ。じゃあ、クラスでいじめられたら笑うって…?」

私は、心ちゃんが、言っていたことを。


「それです。笑うようになってしまった。心が壊れたんでしょうね。俺気持ち悪い。」



「……そんなことない」

必死に否定する。