死にたがりやな君は、わたしのヒーローでした。

放課後。
私はいつも通り、でも、少しいつもと違う心情で待っていた。



ガラッ−
 


「すいません遅れました」


「………」
 

「?…夏菜さんどうしたんですか」


「と、とりあえず座ってほしい」

彼は私の言う通り前の席にすわり、体をこちらに振り向く。



「?」

爽玖くんは首を傾げる。



「あの、えっと」

話の始め方をどうすればいいのかわからない。



「俺のこと、ですか」


爽玖くんは下を向き、私の心を読み解いた。


「……ん」

私も力なく返事をする。



「国上に教えてもらった。ちょっとだけ」


「…………」
爽玖くんは俯き、無言だった。






「爽玖くん。君は誰ですか?」