「あいちゃんまったね〜!!」


「うん。またあした。」



私は優希くんと別れて家へ向かう。


あのあと、何があったかというと


地震による津波の影響が無いと確認されて

いつも通り帰れるようになり今に至るのだ。



「……そう言えば最近あの人
家に帰って来てない。

おかげで部屋が荒れなくて済んでるけど…」



もしかしてそろそろ帰ってきたりしてっ……!?


そう思い恐る恐る扉を開くと、見知らぬ茶色い

靴が揃えて置いてあった。



「……え?」


「あ〜!!幸生おかえり!!」



そこには満面の笑みのあの人だった。

上手く情報を読み込めない。



「今日ちょっと暑かったでしょ?

先にお風呂入っちゃいなさい。

今ご飯作ってるから上がった時には出来てるわ」


「っえ……う、うん。」



なに……これ。夢だよね?

可笑しい。こんなの絶対違う。
だって私が知ってるあの人は……


今日の夜は全然寝る気が起きなかった。