「最近光莉学校来ないなー」



風邪こじらせたのかな?それとも不登校!?

いや光莉に限ってそれは無い。



「ねぇさっきっから

光莉光莉ってうるさいんだけど。誰なの?」


「あ、ごめん。うるさかっ…え?

光莉は3年2組の16番ここのクラスだよ?」



「はぁ?ここのクラスの16番は齋藤さんよ」



そんなはずはと光莉の席をチラリと見ると

齋藤さんの席になっていた。



「え…うそ、そんなはず…
あ、今日光莉の家に行ってみればいいかな。」



さすがに光莉がこのクラスじゃ無いのは可笑しい

でもなんで齋藤さんの席に…?


と、トイレの中で考えるポーズをしていたら






        バシャン







「きゃっ!?冷た…」



私は水を頭から思いっきり被った。外で何かあったのだろうか?


急いで扉を開けた。




「大丈夫ですかっ!!」




あれっ?誰もいない。

その代わりひとつのバケツがあるだけだ。


トラブルでは無いことにとりあえず安心したが、なんでわたしが水を被ったかは考えられなかった



だって…




「さっ寒っ!!」



とりあえず人目の無いところに…



「わあっ!?」



私はトイレの個室から出たはいいものの

床に撒き散らされた洗剤を踏んで思いっきり滑ってしまった。



「いった…絶対足ひねった…」



私が頑張って立とうと苦戦している時。



「あれぇ〜?世消原さんどーしたの〜?」



1人のクラスメイトが現れた。その名は恋高美羽。


私は前にプール裏で女子達に捕まってしまったが


今度はそのリーダーとも言える、恋高さんに捕まってしまった。


こちらを見を下ろしてくる。




「転んじゃったのねぇ〜…可哀想に。

特別に美羽の手貸してあげるわ。」




と手を差し伸べてくれたので至って純粋な気持ち

でその手を取ってみる事にした。




「ど、どうも。」




私が手を掴んだ瞬間、



「痛いっ!!!!!!」



恋高さんは大きな声でそう言った。



「私世消原さんの為に手を貸してあげようと思っただけなのに…
イライラしてるからって美羽の手ひねんないでよっ!!!」