世界を変える社長になる!

キーンコーンカーンコーン

やっとお昼だ…
お腹すいた。

「りらは、お弁当なの?」

「うん。」

「え、どっちが作ってるの?」

「あおがつくっー…」

「おーい、あおーっ!」

「こっち来いよーっ!」

「あ…っ!あの子たち…!侑芽、ごめん!行くね!!」

「う…うん?いってらっしゃい!」

ドンッ

「あのさ、きもいんだけど。」

「……」

「返事しろよっっ!」

どうしよう…っ。
やっぱり、学園長に連絡?

「なんで、おめぇーはこの学校入ったの?」

「ぼ…僕は…っ!君たちを見返すために七海学園の入学した…っ!こんな僕でも…キモい僕でも…社長になれるんだって証明したかったから…っ!それに、ペアのりらとも約束したんだ!こんな自分らしさを突き進んで差別される世界を変えようって!」

その時、私は1人じゃないんだって安心した。

「はぁ?お前なんかに世界が変えられる訳ないじゃん。ウケるww」

だから、とっさにー…

「そんなのやってみないとわからないでしょ?外部は黙っててもらえる?」

なんてことを言っていた。

「あ?お前…そうだ、雨水りらっ!」

「だったら?頑張ってる人のことバカにする方がよっぽどー…」

私は、“そいつ”に近づいて小さな声で

「キモいよ?」

「あぁっ!?なんだよっ!?」

「あんただって、自分と違うからなんか嫌だからっていう理由でいじめてんでしょ?だっさ。」

「…っ!べっべつにあんたに関係ないしっ!」

「なんで?私の未来の旦那さんなんだけど?」

はっ!!私は、何言ってんだか…!
あおだって困惑してるはずー…
って、え?なんで真っ赤になってるの?

「ブラボー!」

「喧嘩してる時は、口も悪いし、どうしようと思ったけど…“未来の旦那さん”でキュンと来たわ!」

「見た目が性別と違くていいのよ、りらあおペア。自分らしさを突き進んでいきなさいね。」

「あっ…!学園長…!!僕、頑張ります」

「ありがとうございます。私も、頑張ります」

「その勢いよ。それと、天王さんをいじめた人たちは、ポイントをマイナスします!でも、まだゲームを行っていないから、ポイントが入ったらひいてくわね。」

「さぁ、みんな!他の人と少し違ったっていい!社長になりたい、運命の恋がしたい、理由もなんでもいい!ペアの人と愛し合えば誰でも社長になれる!それだけは覚えておいて。」

「あら。もう、昼休み終わっちゃうわね。あなた達、ご飯食べてないでしょう?昼休み、20分伸ばします!ゆっくり食べなさいね」

はぁーっ。びっくりした。
学園長が来るなんて…

「まさか…学園長が来るなんて…」

いじめっ子も驚いてる。
自業自得だよ、ばーか!

「あっ、りら!早く、ご飯食べなよ!私、食べたから教室で待ってるね」

「侑芽、ありがとう!ちょっとあおと食べてくる!」

「りょーかい!!」

あおは、どこだ?
あっ、あんなところで放心状態になってる。あはは。
きっと自分があんなことを大声で言ったこと、学園長が来たこと全てにおいてだろうな…

「あ、りら。ご飯食べた?」

「ううん。食べてない」

「そっか、じゃあ一緒に食べよう。」