「入学おめでとう諸君!運命の相手との出会いは果たしたのかな?」

あっ、そういえばパートナーまだ知らない!
さっきの子で頭がいっぱいだった…

「知っての通り私達は、PC、スマホ、アプリ等世界一のシェア数を誇る大IT企業“セブンオーシャン”の社長でもある。そんな私達がこの学園を創立した目的は1つ! この中の1組に世界一の結婚をしてもらうためだ!」

私がこの学校に入学した理由は、金でも愛でもなんでもない。
世界に平等をもたらすため。
この七海学園でパートナーと世界一の結婚をすれば、社長になれる。
セブンオーシャンは、世界でも活躍しているから世界に広めるのはもちろん、日本にも影響を与えられる。
だから、パートナーはできれば私のようの人を受け入れてくれる人がいい。
何がなんでも社長になって見せる!

「こんにちはー」

「あっ!さっきの…りらちゃん!」

「あっ!さっきの男の子!」

パートナーはまさかのさっきの男の子だった。

「え?なんで僕が男の子って…僕、制服スカートだよね?」

「さっき、変な奴らに言われてたじゃん。てか、よろしくね。」

「あ…何にも聞かないんだね。」

「だって私だってこんな格好してるじゃん。」

「まぁ、そうだよね…あはは」

「まず、お腹すいたから食堂行こ。話すのはそのあと。で良い?」

もう、お腹が減って話どころじゃない。
食堂でなに食べよ…

「あっ。待って!僕、料理作るよ。一緒に…食べ…る?」

「え?じゃ、じゃあ、お願い」

人の手料理なんて初めてだな…
親は作ってくれなかったし。
まぁ、どうでもいいけど。

「できたよ。ごめん、嫌いなものとかある?」

わあっ。すごい美味しそうなハンバーグ。
初めて食べるかも…

「あの…」

「あっ!ごめん。嫌いなもの?無いよ。」

「良かった。じゃあ、いただきます!」

「いただきます…」

わぁ…っ
口に入れた瞬間肉汁がぶわーって出てくる…っ!
最近、外食ばっかりだったから美味しすぎる…っ

「どう?お口にあう?」

「うん、めっちゃ美味しい」

「それは、よかった!」


「「ごちそうさまでした」」

「……」

きまず…っ
ここは、話しかけるしか無い…っ!

「「あのっ」」

「あっ、どうぞ。」

「いや、りらちゃんから…」

「…あのさ、ちゃんって言われるの嫌だから呼び捨てしてくんない?」

「……りら。」

え…?なに。なんでこんなドキドキするの…?