「一から全て学び直しなさいっ! そもそも貴方はカテリーナが好きだったじゃないの! 宰相がカテリーナを連れてきたときに貴方がカテリーナを気に入って候補にしてくれと言ったの! 覚えてないの? バカなの! 毎週、毎週呼び出しておいて! 今度もし皆の期待を裏切ったら……っ廃太子にしてやるわっ! 良かった! 息子がもう一人居て」


 とても可愛くて仲良くなりたいと思いました。貴方の息子は大バカです。
 廃太子ですか……裏切ることがあったらそうしてください。



「カテリーナを不憫に思ってデビューの場で候補から外したって言ったのよ! あんたに諦めて貰うために! マドレーヌもカテリーナも引くて数多です! あんたには勿体無いの! 愚か者!」

 正座して聞きました。

 怒られて当然ですね。

 母のこのような姿を見たことがありません。

 恐ろしいです。




「今回の婚約者候補から外したのは、娘の気を引きたかったが為の、()()()のわがままと言うことにしておきましょう。とってもとっても面倒ですから」

 宰相に言われました。

「はい、すみませんでした。マドレーヌも悪くならないようにしてください、お願いします…」

 私ひとりの力ではどうにもなりません。
 宰相にお願いしました。これ以上余計な事は言いません……いや言えません。