「貴族院が殿下に相手がいないのならもう時間もない事だし、相手はマドレーヌ嬢なら問題ないと言い出した」


 公爵家と言う王族に次ぐ身分なのだから、問題はないどころか、万々歳でしょう。そう思いますが、心が落ち着かないのはどうしてでしょうか


「そうなれば皆さんは納得されて、喜ぶのでしょうか?」

 尋ねるようにお父様に聞いてみた。マドレーヌ様なら将来の王妃様として、皆さんの心を掴んで離さないと思います。


「さぁ、どうだろうね? カテリーナが相手でも誰も文句を言わないよ、安心していい、君の心しだいだよ」 

 優しく頭を撫でられました。私の心しだい……?



 その後マドレーヌ様からお手紙を貰い、話がしたいから、うちの邸に来るとの事でした。

 マドレーヌ様とお話をするのは楽しいですし、光栄です。是非お越しくださいとお返事を書きました。

 急ぎ用意をする侍女達に申し訳ありません。急に公爵家の令嬢が来るのですから、失礼があってはいけません。客人はよく来ますが公爵令嬢となると別格ですもの。