『カテリーナ、ブラッド君ともう仲良くなったのか?』

 侯爵様が二人の姿を見て聞いて来た。

『うん、とっても楽しい』

『そうか、ブラッド君はどう? 君が嫌でなければ、うちに養子に来てもらいたいと思うんだけど、無理強いはしないよ』

 侯爵様が優しく仰った。


 父と相談の上、僕が養子に行く事になった。お嬢様のブラッドが良い~っと言う一言だった。僕もお嬢様と家族になれるのが嬉しかった。

『私の事は姉かリーナって呼んでね』

 そう言われると、後者を取る。姉? と言うかどう見ても妹にしか思えない。


『家族になったらリーナのお家の事お願いね。女の子はお家継げないんだって。だからね、ブラッドにあげるね』

 小さな手をギュッと繋いでお願いしてくるリーナの手が温かくてうん。と言った僕が出来る事をちゃんとやろうと思ったから。 小さな手に約束した。