星くんは私以外に懐かない

「芽衣。いつもこんな細い道通ってるの?」

「ううん。今日はたまたま気分転換にこっちの道通ってみたの。」

「…あんま、この道通んないでね」

えっと…

なんで?

なんて私がはてなマークを頭の上に出してたのを気づいたのか、

「暗くて危ないから」

と、私の頭に星くんの大きい手が乗ってきた。

え、

すると優しくヨシヨシをした。

…………

なんか色々ありすぎてパニックなんですけど…

「わかった?」

コクコク

と、私は顔を赤くしながら首を縦に振るだけ。

「ん。よし入ろっか」

そう言って星くんはお店のドアを開けた。

「いらっしゃいませ」

店員さんに案内されて席に座ってからドーナッツを選びに向かった。

お店の中はそんなに混んでなくてすぐに買えた。