星くんは私以外に懐かない

ガチャ

私は鍵を開けてドアを開けて外に出た。

隣にはいつもと同じように星くんがいた。

「…おはよ…芽衣」

いつもと変わらない星くんの眠そうな挨拶

「…おはよう!星くん。」

最近は星くんはイヤホンを付けず一緒に喋りながら行ってる。

渡すなら今。

誰もいないし…

「星くん。」

「んー?」

「これっ!」

そう言って私は昨日作ったチョコとカップケーキをあげた。

「………」

えっ。星、くん?

星くんは歩くのをやめて止まった。

「ほ、星くん?」

「あっ。いや、これっ…」

「昨日友達と作ったんだ!いつもの感謝の気持ち!」

「あっ、ありがとう」

そう言って星くんは受け取って私の前を歩き出してしまった。

喜んでもらえたかな?



「はぁー。違った…はずっ」


なんて、星くんが言ってるのは私には聞こえなかった。

「ちょっ、星くん待ってー」

私は星くんのところまで走って行った。