君から声がかかる前に

カーテンから差し込む光と九月下旬とは思えない暑さで憂鬱な気持ちで起きると、心がザワッとした。

時間は十時、もうほぼお昼。

今日、もしかして学校だった……?模試とか?

急いでスマホのカレンダーアプリを開くも、今日の予定はありませんと表示されていた。

なんだ、何も無いじゃん。

ほっと胸をなでおろした僕は、思い出巡りのような夢を思い出しながらノロノロとベッドから立ち上がり、エアコンを付けて倒れるように二度寝した。