君から声がかかる前に

ラップを開いたご飯の上に唐揚げを乗せて口まで運ぶ。

熱い。けど美味しい。

ジュワッと肉汁が口の中に広がって、口の中のお米と絡まる。

幸せだ。

ひと口ひと口幸せの味を噛み締めて、とうとう最後のひと口。

「ごちそうさまでした」

そう口にすると、さっきまで満たされかけていたお腹がまた空腹に近づく。

ダメだダメだ。

再び冷蔵庫に伸びそうになる手を引っ込めて、サクッと洗い物を済ませてすぐ食器を拭いて部屋に戻る。

勉強を少ししたあと、目に入った本を開いた。