君から声がかかる前に

ただ人として、優弓という幼なじみが大好きだったんだろうな。

純粋なあの頃に戻りたい。

出来もしない願いを夢の中にぶつける。

そのとき、同じじゃん!と言う優弓の声が聞こえた。

「びっくりしたー」

つづいて僕の声も。

そして、あの頃の僕らは声をだして笑った。

高校生の僕も、何故か一緒になって笑ってしまった。