ある日、いつものように繁華街を歩いていたら、とんでもない美形と遭遇した。

 めちゃくちゃ綺麗な人なのだが、瞳の闇が深過ぎる。
 何があったらそうなる?!
 世界滅亡でもしたいのですか!?
 と言いたくなるレベルだった。

 とんでもない美形さんは、梓さんと言い、高校生らしい。
 梓さんには双子の姉がいて、姉の事故の犯人がまだ見つかっていないらしかった。

 その事件は、俺ですら、それはどうなの?と思いたくなる事件で、この美形さんが被害者なんて、普通に考えてちょっとおかしくない?こんな美形の家族普通に考えて手を出しますか?と思った。

 話を聞いてみると、梓さんはお姉さんの事故前まで顔を隠していたらしい。社交性皆無の根暗人間で、姉の事は大好きだったけど、見守りに徹していたらしい。

 お姉さんの写真を見せてもらったら、普通に物凄い美少女だった。梓さんとは二卵性双生児で顔自体は似てないけど、何となくの共通点はあった。

 2人共、輝くばかりの美形である。
 梓さんは、顔や名前は出してないけど、今までの功績を聞くに、天才少年だった。良くニュースや新聞に載っている天才少年現るの全てがこの梓さんの事だったらしい。とんでもなく頭の良い方で、ついでに身体能力も化け物じみていた。

 梓さんは、笑顔で自分よりガタイの良い奴を掴みあげ、地面に軽くヒビが入るような感じに叩きつけていた。
 ゴミは、大人しく僕の邪魔をするな。廃棄処分されたくなかったら、とっとと消えろと言ってきた段階で俺は、泣きそうだった。ちょっと死にたくなってきた。生まれてきた事を後悔し始めてきた。
 梓様、怖すぎます。やっぱり、世界滅亡するつもりですよね?お姉さん、目覚めなかったら、この世界消しますよね?