幸せになりたい人

私は不安を取り除くがために、人に苦しみを与えています。
そうして得られるものは、おそらく醜く貧しい心のみで、他に何もありません。

彼は多くの不安を抱え、不必要な苦しみに揉まれ、純真に正しいと信じた道を進みます。
そこには自分を愛せる心があります。

私は美化される自分にうんざりしていたのかもしれません。
壊してしまいたかったのかもしれません。
あまりにも自分とかけ離れた偶像に、私の名前がついていることの気味悪さが、私には不安であったのかもしれません。
誰も私を知らないのではないかと。

それでも私は何かを起こすほど前向きな気持ちなど持ち合わせていませんでした。
私の不安など、どうでもよいことでしかなかったのです。
それは、きっかけにすらなりませんでした。